中学校からはじまる英語・数学勉強法

中学校からは、小学校とはちがう新しい勉強が始まります。算数は数学という教科に変わりますし、英語の勉強もより本格的にスタートします。どんな心構えでいたらいいのか、不安に思っている人もいると思います。そんなみなさんに、英語や数学を勉強するときの心構えや、楽しく勉強を続けるアイデアなどを紹介します。

英語 学校+「基礎英語」は最強コンビ! でも、気負わずに楽しく学ぼう英語 学校+「基礎英語」は最強コンビ! でも、気負わずに楽しく学ぼう

 みなさんは、小学校の授業でも英語を勉強してきましたね。いろいろなフレーズ(文章や言い回し)を覚えている人もいるでしょう。小学校の英語と中学からの英語のいちばん大きなちがいは、文法を本格的に学び始めるということです。文法とは言葉の使い方のルールのことで、みなさんが知っている英語のフレーズが、どんな仕組みで組み立てられているのかをきちんと学習するということです。英語は日本語とは異なるルールの言葉ですから、そのルールを学ぶことは、英語という言葉を使っていく上でとても大事なことです。
 でも難しく考える必要はありません。一度に全てのルールを覚えるわけではないからです。大切なことは、今日習ったことをその日のうちに復習するといった small step(小さな一歩)を積み重ねていくことです。
 ただ、勉強は楽しくなくては続きません。英語の勉強を楽しくする秘訣は、自分の興味のあることと英語をつなげることです。音楽が好きなら、英語の歌詞の意味を理解したいとか、映画が好きなら、アメリカの映画を字幕なしで理解したいとか、そういう目標があれば、勉強というより、自分のために楽しいことをやっているという感覚になるはずです。


 文法を学ぶことと並んで大事なことは、できるだけたくさんの英語に接することです。この2つは英語学習の両輪であり、どちらも欠かすことはできません。そこでお勧めしたいのが、ラジオ講座「NHK基礎英語」シリーズです。「中学生の基礎英語 レベル1」「中学生の基礎英語 レベル2」「中高生の基礎英語 in English」の3つのプログラムがあり、どれも1回の放送時間は15分。「レベル1」と「レベル2」は、中学生が主人公の楽しいストーリーを追いかけながら学ぶスタイルになっていて、この2つで中学3年間に習う英文法をほぼカバーしています。テキストを活用すれば、「聞く」「話す」だけでなく、「読む」「書く」という英語の4技能を効果的に身につけることができます。
 再放送も含めて1日3回放送されていますし、NHKの「おうちで英語学習」のサイトを使えば、放送後60日間はラジオと同じ内容を何度でも聞くことができます。中学生になったばかりのみなさんにお勧めしたいのは、朝6時から「レベル1」の放送を聞くことです。規則正しい生活習慣の確立につながりますし、たとえ15分間でもずっと続けることで、結果的にたくさんの英語に接することになります。
 「基礎英語」に英語の力を伸ばす高い効果があることは昔からよく知られており、生徒が毎朝「基礎英語」を聞いてくることになっている学校もあります。「基礎英語」で習ったキーフレーズを、授業の最初にもう一度復習するなど、学校の授業に組み込み、中1で「レベル1」、中2で「レベル2」、中3で再び「レベル2」を使う学校もあります。学校の授業の進み方によって、「基礎英語」で習ったことを学校の授業で復習することもあれば、学校で習った内容を「基礎英語」で復習することもあります。いずれにしても学校の授業に「基礎英語」が加わることで、中学で勉強すべき内容を、別の教材を使って2回繰り返すことになりますから、英文法の基礎をしっかりと身につけることができるだけでなく、英語圏で使われている自然な英語に触れる時間も増やせます。学校+「基礎英語」の組み合わせは、英語学習の最強コンビといっていいでしょう。


 最後に、「基礎英語」を使って学ぶうえで最も大切なことをいいます。それは「気負わずに続けてほしい」ということです。「15分間集中して聞かなくちゃ」とか「1日でも聞き逃したらだめだ」などと、完璧な学習をめざすと途中でくじけてしまいます。「朝寝過ごしたら再放送でもいいし週末でもいい」「15分は無理だから最初のストーリーの部分だけ聞こう」といった気楽な気持ちで始めてください。一見、ただ聞いているだけのようでも、一年続ければ相当な力になっているはずです。