
中学校からは、小学校とはちがう新しい勉強が始まります。算数は数学という教科に変わりますし、英語の勉強もより本格的にスタートします。どんな心構えでいたらいいのか、不安に思っている人もいると思います。そんなみなさんに、数学や英語を勉強するときの心構えや、楽しく勉強を続けるアイデアなどを紹介します。


これから中学生になるみなさん、中学から習う英語と小学校で習った英語のちがいが何か知っていますか。それは、小学校では習わなかった文法を、本格的に学び始めるということです。文法とは言葉の使い方のルールのこと。英語は日本語とはちがう言葉ですから、ルールもちがいます。みなさんがルールを知った上でスポーツをするように、英語もルールを覚え、そのルール通りに使っていくわけです。
しかし、単純にルールを覚えるだけでは、あまり面白くありませんよね。だから使いながら覚えていってほしいのです。ルールを1つ勉強したら、そのルールを使って英語を使ってみる。ルールが増えれば増えただけ、使える英語も増えていく──そんなゲーム感覚で英語の文法を覚えていくと、辛い“暗記”にならずに英語を学んでいけると思います。
ただ、ルールは必要なのだけれど、ルールにとらわれすぎないことも大切。まちがえてもいいからどんどん使っていってください。まちがえたら直せばいいだけのこと。どんどんまちがえて、どんどん直して、そのうちに正しい使い方を身につけていけばいいのです。
もう1つ、英語を勉強する上でオススメしたいのは、勉強そのものを目的にしないことです。英語は言葉であり、言葉は使うためにあります。映画を字幕なしでみたい、海外の作品を原書で読みたい、海外の友だちと話したい、洋楽の歌詞を聞き取りたい……。目的は何でもかまいませんが、できれば自分の好きなジャンルで英語を使うシーンを思い浮かべてください。英語はその好きなことを実現するためのツールだと考えれば、そのツールの使い方を学ぶことは、きっとそんなに辛いことではなくなると思います。
英語の勉強のコツについて、文法は使いながら覚えること、何か楽しいことを思い浮かべて勉強を続けることをお伝えしました。ここでオススメしたいのがラジオ講座「基礎英語」シリーズです。中学1年のみなさんなら「中学生の基礎英語 レベル1」をぜひ聞いてみてください。
1回の放送時間はたった15分。主人公が活躍する英語のストーリーが1年間続くわけですが、その主人公がカッパの女の子だったり、オオカミ人間の少女だったり、宇宙人だったり……。突拍子もない設定になっているのが最大の特長です。次はどうなるのだろうと、ハラハラドキドキしながらストーリーの流れを追っていけます。まずは同じ15分間の朝ドラを楽しむような感覚で、基礎英語のストーリーを楽しんでください。
毎回のストーリーには、文法を学ぶための「キーセンテンス」と呼ばれる文章が入っていて、文法とその使い方まで同時に学べます。さらにその文法を使って自分で表現してみる時間もありますし、教科書には出てこないような、実際に現代の英語圏の人が使っている生きた表現を学ぶこともできます。15分のなかで、ストーリーを何度も繰り返して聞くことになりますので、自然と英語の基礎を身につけられます。「中学生の基礎英語 レベル1」、そして「中学生の基礎英語 レベル2」で、中学校で習う文法を網羅していますから、基礎英語を使えば、ストーリーを楽しみながら英語の力を伸ばしていけるのです。
最後に、いちばん重要なことですが、基礎英語は“気負わずに”続けてください。1回くらい聞き逃しても大丈夫。放送は1日何度かありますし、土曜日には1週間分を聞けます。インターネットやアプリを使えば、いつでもどこでも番組が聞けますよ。時間がないときは最初のストーリーを聞くだけでもかまいません。
基礎英語は1年間に220回放送されます。トータルすると、何と学校の英語の50分授業の66回分にも相当します。放送を聞くだけでも楽しめますが、テキストを使えば、目と耳で英語に触れられ、あとから何度でも振り返れます。基礎英語を1年間続けたあとには、自分でも驚くほど英語力がついていることに気づくでしょう。