TOPIC-3

信頼関係を重視して卒業後の進路を選択

大学でもやはり両立は大変でしたか。

山崎 はい。そのため一般の大学生が送るようなキャンパスライフを送ることはできませんでした。仕事は変則的とはいえ、午前中に入る仕事はそれほどなかったため、大学の授業は午前中か遅くとも3限までに固め、その後はいつでも仕事に行けるように備えていました。ですから月曜日から金曜日まで毎朝大学に通い、大学から仕事の現場に通う日々の連続でした。それでもちゃんと卒論は書き上げて提出し、無事4年間で卒業することができました。

卒業後はどのような将来を思い描いていたのですか。

山崎 こ周囲が就職活動を始めたりするようになると、この先自分がどんな仕事をして稼いでいくのかということを真剣に考えるようになりました。芸能の仕事は変則的ですし、安定した収入が保証されているわけではありません。ですから、社会勉強も兼ねる形で、スーツを着て就職説明会に顔を出してみたり、エントリーシートを書いてみたりして、就職することも考えました。就職して芸能界を辞めるかどうか悩んでいるときに、歴史をテーマにしたテレビ番組へのオファーがありました。何度か一緒に仕事をした方から、グループとしてではなく私個人に対して、私がMCを務める冠番組を作りませんかと依頼されたわけです。高校・大学と7年間、学業と両立させながら積み重ねてきた芸能の仕事を通して築いてきた人間関係と信頼を、自分から捨ててしまうのは道理が立たないと思い、その時点で就職活動をするという発想がなくなりました。

そのお仕事をしている途中で大学を卒業されたわけですね。

山崎 卒業式を迎える2020年3月はちょうど新型コロナ禍が始まる時期にあたり、卒業式も中止になりました。卒業は1つの区切りではありましたが、仕事は続いていましたから、ただ大学に通わなくなったというだけですが……。

TOPIC-4

健康を第一に考え幅広く経験を積みたい

多くのレギュラー番組を抱えていますが、お仕事をする上で指針にしているようなことはありますか。

山崎 体力があるうちは、好きなものや少しでも興味を持ったものはなるべくやってみたいと思っていますし、信頼している人の言葉にもしっかり耳を傾けながら、あまり頑なになり過ぎないようにはしたいと思っています。失敗も糧にしながら幅広く経験を積み、豊かな人間になっていかれればと考えています。

将来的な目標のようなものはありますか。

山崎 特にありませんが、強いてあげるなら健康第一です。10代は健康をおざなりにしてきましたが、人生を長距離マラソンのように捉えると、やっぱり心身ともに健康に過ごすことが最大の目標です。

新中1になる読者に向けてメッセージをいただけますか。

山崎 中学受験は人生で初めて自分で人生を選べるチャンスだったのではないでしょうか。私も思い切って挑戦した結果、学校を好きになりましたし、前向きに考えられるようになりました。ですから、失敗したらどうしようという考えをいったん横におき、自分の好奇心のまま何でもやってみて、自分のことを知る作業をたくさんしてほしいと思います。

保護者のみなさんにも何か一言。

山崎 親に感謝していることの一つは、共働きでバリバリ仕事をしながらも、それぞれ自分の趣味を持ち、好きなことを諦めない姿を見せてくれたことです。一番身近な大人である親が、自分の人生を楽しんでいる姿を見せてくれたことは、私にはある種の希望となり、救いになったと思っています。

タレント、ラジオパーソナリティ
山崎 怜奈さん(やまざき・れな)さん

1997年東京都生まれ。2013年アイドルグループ「乃木坂46」2期生としてデビュー。2020年慶応義塾大学環境情報学部卒。2022年「乃木坂46」を卒業。現在、生放送ワイド昼帯番組「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。」のパーソナリティをはじめ、TVやラジオのレギュラー番組を多数持ち、Hanako Webにてエッセイも連載中。著書に「歴史のじかん」など。