図のような直方体の形をした容器があり,容器の中は底面に垂直な2枚のしきりア,イで分けられています。この容器に,斜線部分の真上から容器がいっぱいになるまで,一定の割合で水を入れました。右下のグラフは,辺AEにおける水面の高さと時間の関係を表し,横は水を入れ始めてからの時間(分)を,縦は水面の高さ(cm)を示しています。このとき,次の問いに答えなさい。
(1)ACとCDの長さの比を,最も簡単な整数の比で表しなさい。
(2)ADとDBの長さの比を,最も簡単な整数の比で表しなさい。
(3)ADの長さは何cmですか。
(4)イの高さは何cmですか。
それぞれの時間帯にどの部分に水が入るかをまとめると,次のようになります。
(1)AC,CDを含む部分にアの高さまで水が入るのにかかる時間の比から,
AC:CD=16:(28−16)=4:3
(2)AD,DBを含む部分にイの高さまで水が入るのにかかる時間の比から,
AD:DB=35:(65−35)=7:6
(3)ABの長さ65cmを(2)の比に比例配分して,
65×$\dfrac{\text{7}}{\text{7+6}}$=35(cm)
(4)イの高さより下の部分と上の部分に水が入るのにかかる時間の比は,
65:(91−65)=5:2
です。容器の高さ35cmをこの比に比例配分して,
35×$\dfrac{\text{5}}{\text{5+2}}$=25(cm)
中学への算数
東京出版刊行
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●編集方針●
最近の中学入試では、型にこだわらない新傾向問題が増えています。 これらは、ためしたり、かぞえたり、整理したり、場合を分けたり、 規則性を発見したり、グラフを書いたり、図形を動かしたり、 立体をいろいろとりあつかったり、というように、 単なる反復練習では解くことのできない、 数学的な発想力や思考力を要求される問題です。 それに応える力を育てることが本誌の最大の目標です。同時に、受験を離れたところでも、算数のおもしろさ、 楽しさを伝えていきます。
数学はRPGと同じ。いろいろな考え方や公式というスキルを習得し、それらが使えるようになって問題という敵を倒せば、どんどんレベルアップしていける教科です。ぜひ獨協で、いっしょに数学レベルを上げていきましょう!