4本の煙突A,B,C,Dと一直線に進む線路上に駅P,Q,Rがあります。
煙突A,Bと駅P,Q,Rは図1の位置にあり,AB=30m,BP=40mで,煙突Dの位置は煙突A,Bよりも南にあり,煙突Cよりも東にあります。
ただし,煙突の太さは考えないものとします。
電車は線路上を一定の速さで進んでいて
@ 駅Pでは,4本の煙突が2本に見えます。
A 駅Pを出発した電車は3分後に駅Qに到着し,駅Qでは,4本の煙突が3本に見えます。
B 駅Qを出発した電車は2分後に駅Rに到着し,駅Rでは,4本の煙突が2本に見えます。
次の各問いに答えなさい。
(1)煙突C,Dの位置を解答欄(略)にかき入れなさい。なお,作図に用いた線は消さずに残しておくこと。
(2)駅Rから煙突Aまでの距離RAと駅Rから煙突Dまでの距離RDの比を最も簡単な整数の比で表しなさい。
(3)電車は駅Rからさらに進み,駅Sに到着しました。駅Sでは,4本の煙突が3本に見えました。駅Rから駅Sまで何分かかりましたか。
(2)図形の面積を記号[ ]で表します。
[ACR]:[PCR]=AB:BP=30:40=3:4
[ACP]:[ACR]=PQ:QR=3:2
なので,連比をとると
[ACR]:[PCR]:[ACP]=6:8:9
よって,
AD:DR=[ACP]:[PCR]=9:8
となり,RA:RD=(9+8):8=17:8
(3)BとDが重なって見えるときです。
[ADS]:[PDS]=AB:BP=3:4
[ADS]:[DRS]=AD:DR=9:8
より,連比をとると図4のようになります。
PR:RS=(12−8):8=1:2なので,RS間にかかった時間は,5×2=10(分)
中学への算数
東京出版刊行
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●編集方針●
最近の中学入試では、型にこだわらない新傾向問題が増えています。 これらは、ためしたり、かぞえたり、整理したり、場合を分けたり、 規則性を発見したり、グラフを書いたり、図形を動かしたり、 立体をいろいろとりあつかったり、というように、 単なる反復練習では解くことのできない、 数学的な発想力や思考力を要求される問題です。 それに応える力を育てることが本誌の最大の目標です。同時に、受験を離れたところでも、算数のおもしろさ、 楽しさを伝えていきます。
高校課程では習熟度別授業やコース分けを導入しており、問題を解ける喜びや数学の楽しさを味わえる環境が更に充実しています。授業内容をしっかりと理解し、問題演習を通じて自分で考えて正解を導く努力をして下さい。そうすれば大学生や社会人になったとき、数学を1つの手段として用いることができるようになり、更には数学そのものの魅力に気づくはずです。